検索
  • Satoshi Kobayashi

ガーシュイン/サマータイム

「サマータイム」はジョージ・ガーシュインが作曲したオペラ「ポーギーとベス」の第1幕の冒頭に歌われるアリアです。


舞台は1930年代の南部アメリカ、そこにいるのは苦しい生活を強いられる黒人たち。

第1幕博打をうつ男たちのシーンに現れた赤ん坊を抱いた一人の女性が子守唄を歌います。


「夏になったよ

暮らしは楽なもんさ

魚は飛び跳ね

棉は育つ

あんたの父さんは金持ちで

母さんはきれいだ

坊や静かに

泣くのはおよし


ある日の朝

あんたは立ち上がって歌う

そして翼を広げ

空へ飛んでく


だけどその朝まで

だれもあんたを傷つけることはできない

父さんと母さんがいる限り」


当初ガーシュインはオペラ「ポーギーとベス」をメトロポリタン・オペラで初演しようと考えていました。

メトロポリタン・オペラでは当時まだ黒人歌手が舞台に上がったことがなく、

オールアフリカ系アメリカ人キャストで演奏されるこのオペラを上演することは難しかったようです。

結局、ボストンで試演された後にニューヨークのアルヴィン劇場で幕を開けることになりました。

ガーシュインの死後、このオペラは度重ねて再演され、アメリカ国内に留まらずミラノ・スカラ座やソビエトにまでその公演は及びました。

メトロポリタンで初めて上演されたのは1985年。ガーシュインの死後50年近くたってからのことでした。

1964年に公民権法が制定されるまでジム・クロウ法によって人種分離が公的になされていたというのは、ずっと昔の事ではなく、

つい最近ミネアポリスで起きた白人警官によって死亡させられた

ジョージ・フロイドさんの事件のように人種に対しての根強い差別が残っているのは悲しむべきことです。




11回の閲覧